そして深侑と結婚することになった時、夕菜を授かったと分かった時、気付いたらお姉ちゃんには数えきれないほど会いに来てた。
「…夏生」
「うん。今行くね」
深侑に呼ばれて二人がいるところに歩み寄る。
しゃがんでいる夕菜の後ろにしゃがんで夕菜の両肩に手を添える。
そして私たちを包み込むようにして深侑が抱き締めてくれる。
お姉ちゃん。
あの時はいろいろ考えてたくさん悩んだけど、今はこうして大切な人と大切な家族ができて幸せだよ。
でもこれからだってたくさん悩んでたくさんの壁にぶつかることがあると思う。
「…ん、どうしたの?」
「…ふふ。ううん、なんでもない」
それでも大丈夫って言えるのは、きっと彼がいるから。