ほんとは深侑だけじゃなくてお姉ちゃんにも手紙を書こうと思ってた。




深侑の隣にずっといられなくてごめんって、


お姉ちゃんの好きな人を好きになってしまってごめんって、


私のせいで長生きできなくてごめんって、謝られるのが嫌いなお姉ちゃんだけど謝りたかった。




東京に行く前にお姉ちゃんへの手紙を持ってお姉ちゃんのお墓参りに行く予定だった。




でも結局怖くて行けなかったし、手紙も書けなかった。




お姉ちゃん。
私は深侑の傍から離れるけど、お姉ちゃんはずっと空から深侑のこと見守っててね。




私は大丈夫。
あっちでもちゃんとやるから、だから深侑のことよろしくね。




「…夏生ちゃん、お待たせ」


「ううん、大丈夫だよ。ありがとね」




戻ってきた翼くんからお茶を受け取って両手を温める。