ずっと私がいた深侑の隣は、お姉ちゃんの代わりとしてだった。
でも翼くんは私の居場所を作ろうと言ってくれた。
それがすごく嬉しかった。
私の罪は消えないとしても自分の居場所をどこかで探していたんだ。
「茜さんもきっと許してくれるよ」
「そうだといいな」
お姉ちゃんごめんね。
深侑の隣にいるって誓ったのに。
私もいつまでもお姉ちゃんの代わりじゃいけないって気付いたから。
「…っ深侑……深侑のことはどうするんですか…!?」
「……うん。そのことなんだけどね?」
私はあらかじめバッグに入れておいたものを取り出して葵ちゃんに渡した。



