なれたなら。ーさよなら、私の大好きな人ー





ケーキもあったの?



じゃあ、お姉ちゃんは私の誕生日プレゼントを買いに行ってたってことだよね?




……私の…せい?




私の誕生日があったから、プレゼントを買いにいったお姉ちゃんは事故に遭ってしまった。




じゃあ、今日が私の誕生日じゃなかったら?




お姉ちゃんは今頃疲れた顔をしてただいまって言って家に帰ってきてた?




私が今日じゃなくて違う日に産まれていたら、お姉ちゃんは生きていられた?




「……茜…っ!」


「…み、う……」




あとから深侑が息を切らしてやって来て、目を開けないお姉ちゃんに近寄る。




お姉ちゃんの冷たくなった頬に手を添えてお姉ちゃんの額に自分のをつける。