なれたなら。ーさよなら、私の大好きな人ー





15歳の誕生日。
今年もお姉ちゃんが盛大にお祝いしてくれると楽しみにしていた。




『今年はさらに盛大にやるからね!期待しててよー?』




お姉ちゃんにそう言われたら私は期待しかしてなかった。




今年は何をプレゼントされるんだろう。




去年はずっと欲しいって言ってた好きなブランドのバッグをくれたから、今年は高校で履くローファーとかかな?




ケーキは何だろう。
去年はチョコレートケーキだったから、今年はフルーツタルトとかかな?




なんてプレゼントとケーキの予想をするのが何より楽しかった。




「夏生ー!」




リビングからお母さんが呼ぶ声が聞こえた。




お姉ちゃんが帰ってきたんだ!
今年も楽しい誕生日会が始まる、そう思ってた。