なれたなら。ーさよなら、私の大好きな人ー





「……ハァッ…ハァ……ハァ…ッ」




屋上について乱れた呼吸を整える。




あぁ、最悪だな私。
深侑に八つ当たりして、葵ちゃんと柊花を無視して。




でもごめん。
今日だけだから許して。




今日はお姉ちゃんが亡くなって3年目の命日であり、私の18歳の誕生日。




毎年この日を私は今か今かと楽しみにしていた。




それは毎年お姉ちゃんが盛大にお祝いしてくれたから。




私が好きそうなプレゼントと美味しいと話題のケーキを毎年用意してくれた。




それが楽しみで嬉しくて毎年「今年のプレゼントは何?」って聞いてしまうほど。