でもそれは私を責めている感覚に陥る。
私はこの日に産まれてきてはいけなかったのに。
今日産まれなければお姉ちゃんは今頃……
そう思うと毎年かかさずされるこの行為は、もう我慢の限界だった。
深侑の手の上にある綺麗に包装されたプレゼントを弾き飛ばす。
プレゼントは宙を舞って地面に落ちる。
「もうやめてよ……!
これ以上、私を責めないで……!」
深侑の悲しそうな表情を見なかったことにして私は学校へ全力で走った。
学校についても上履きに履き替える余裕なんてなくて、靴のまま廊下を走る。
「…夏生センパイ?」
「夏生、おはよ……って夏生…!?」
葵ちゃんと柊花が私に声をかけた気がしたけど、足を止めることはできなかった。



