なれたなら。ーさよなら、私の大好きな人ー





お昼の時にお姉ちゃんの話をしたからきっとここにいたんだろうな。




「…私、夕飯の仕度してくるね」




置いといた荷物を持ってキッチンへ向かう。
鍋に火をつけたりとカレーの準備を進めていく。




お姉ちゃんが亡くなって3年なんて経った感じがしない。




今でも昨日のことのようにお姉ちゃんが亡くなった時のことを思い出せる。




悲しみは時間が癒してくれる、なんてよく言うけどほんとにそうなのかもしれない。




お姉ちゃんが亡くなった時のことを思い出せるけど、あの時のように悲しいなんて思わなくなった。




あぁ、もう3年経つんだ。そんなことを思うくらい。




でも私よりもきっと深侑の方が悲しんでいるんだろうな。




だって深侑は………




「…あ、人参買ってくるの忘れた。
冷蔵庫にあったか……な……」