偽りの笑顔、泣いている心

目的の部屋に行くまでに誰にも会わなかったから、きっと私が最後だろう

まあ、それぐらいで咎められるほど立場が下というわけでもないから別にいいけど絶対五月蝿いと思う。入った瞬間あいつがーーー

いつもの光景を想像しながら扉を開けると、

「あー!闇夢だー!!」

という声と共に腰に痛みが走る

『...毎回言っていますが、タックルするのやめてくれません?』

「ちーがーう!抱き着いてるの!」

『そんなことはどうでもいいんです。さっさと兎会を始めましょう』

「どうでもよくないー!」

そう言ってもいまだに騒いでるのが愛悪(メアク)。見た目は可愛いけど、殺り方がいちばんえげつない

「いつもより遅いな。何かあったのか?」

そう言って眉をひそめているのが、蒼黒(ソウコク)。頼れる兄タイプで、殺り方がいちばん綺麗

「んもう!なんで最近来なかったの!?」

なんて怒ってるのが、誘舞(ユウマイ)。愛悪の双子の妹で、殺り方は愛悪そっくり

「闇夢...好き...こっち、おいで...」

と、ソファをぽんぽんと叩いているのが乱狂(ランキョウ)。なぜか私に甘い。殺り方はその名の通り狂ったように殺る

『まず遅れてすいません。学園の方が長引いたのでいつもの時間にこちらに行けませんでした』

「学園!?あたし聞いてないよ!?」

「俺も...闇夢...内緒は無し...」

しまった...私が話しているとき二人とも仕事してたんだった...

『すいません。今話します』

私は、不満そうな顔をしている二人に事情を話し始めた