偽りの笑顔、泣いている心

私が華の間を去ろうとすると、闇夢、と乱狂に声を掛けられてしまった

『どうしました?報告し忘れたことでもありましたか?』

「明日、俺...転校するから...」

『まさか本気なんですか?しかし、私を見つけるのは難しいかもしれませんよ?』

「どうして...?」

『それは内緒です。というか、見つかりたくないので教えません』

と、澄ました顔で言うと、乱狂は"絶対、見つける"と言い、膨れっ面で仕事に行った

私も行かないとね、早く寝たいし

私は武器を取りに行くために、闇夢専用の部屋に入る

そこには、たくさんの武器とベッドがあった

『ここに来て、何年経ったかしら...』

綺麗に手入れされている武器を見て、思う

あの時にあったことなんて、思い出したくもないけれど、ただ一つ言えることといえば、ここに来るずっと前から、私の目は闇色に染まってた

そのことを幼い頃から分かってた私は、闇に染まった私と...そんな生きてることさえ罪な私にせめて...夢を見せて、夢に縋らせて...という思いを込めて、闇夢というコードネームを付けたんだったわね...

そんなことを思い出していると、ふと、ある刀が目に入った。それは、日本刀より少し短めで、軽いものだった

あ、これ...初任務の時に使った刀だわ。誰でも使えこなせそうな、シンプルな刀。でも途中で飽きちゃって、他の武器ばっかり使ってたんだっけ

私はその初任務の時に使ってた刀を手に取り、部屋を出た

『たまには初心に返るのも、悪くないかもね』

そう、呟きながら