「でもなあ…」



駿はあたしを抱き寄せて


「これ、魔よけだから」






……………魔よけ!?
何それ!?


あたしは駿を見上げて

『魔よけ…??』

「そ、魔よけ咲也みたいな奴から守るため」



フッと笑って咲也を見た











はあ〜
と咲也はため息をついて



「魔よけねえ…俺は悪魔か〜」




悪魔………
これまたなんか違う気がするんだけど



「ま、納得」





納得しちゃうの!?







「でも俺は柚梨のことまだ諦める気無いからさ」


「ご勝手に、柚梨だけは渡さないって言ったのよく覚えとけよ」








さっきから
黙って聞いてたら……


嬉しいこと言いすぎだよ





あたしの顔は真っ赤になった






「頭に刻みこんどくよ」



そう言って咲也は手を
ひらひらさせながら歩いていった









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