「柚梨〜!!」




遠くの方からあたしの名前を呼ぶ声がする


誰……?




確かめるために立ってその方をじっと見た


その人は近づいてくる





「あ!!転入生の楢多咲也だ!!」


『楢多咲也…………?』





…………………あ!!!
さっきの借り物競争の!






楢多咲也はあたし達の目の前に来た


「さっきは悪かったな…いきなり」


『ちょっとビックリしたけど、全然気にしてないから!』



「良かった〜!ちょっと二人で話があるんだけど良い?」




粋の方を見ると


「行っていいよ!!」


『じゃあ、ちょっと言ってくるね』