俺は零に謝りたくていつもより早めに職員室を飛び出た。
大学に迎えに行って、
久しぶりにドライブでもして、
ちゃんと、謝ろう
『昨日はごめん』
って。
『亮二にヤキモチ妬いてたんだ』
って。
恥ずかしいけど、
素直にならなくちゃいけないときだってある。
仲直りしたら、プロポーズ…しようかな?
結婚式とかは零が大学卒業したら、
ってことにして、婚約。
ちゃんと零の親御さんにもあいさつに行って。
俺の両親にも零を紹介して。
春には結婚式
これが今の俺の夢だ。
この夢を実現させるためにも今日は素直にならなくちゃいけない。
大学に近づくにつれてドキドキと鼓動が速まる。
落ち着け…
落ち着けよ…俺。
そんなに緊張してどうする。
『ふぅ~』
と、息を吐き出して深呼吸
ただ、このときの俺はまだ、愚かで。
結婚へと焦っているだけで。
零のキモチも
何も見えない状態で。
そんな俺に神様は大きな壁を与えた
『嫉妬』
と、言う名の大きく分厚い壁が俺の前を立ちはばかる


