俺は、いたって平凡な高校生だった。


これから、就職が決まるっていう時。




これは…夢なのだろうか?





試しに自分の頬を抓ってみる。



「…痛い。」



そう呟いた時、どこからか声が聞こえた。


スピーカーの様な、コンピューター声。





『皆さん。今日は非常階段ゲームに参加していただき、ありがとうございます』



…は?



非常階段ゲーム?





そんな物、聞いたこともない。





『今日は、全員で12人集まっております。暗い中で不安でしょうが、ルール説明させていただきます。』





コンピューターの声は、感情のない声で話し出す。







『非常階段ゲームとは、個人がそれぞれのルートを通り、非常階段まで辿り着く。というゲームです。』