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ここは瑠衣の家。


あの後、紗奈に連絡して来てもらった


紗奈は青ざめて
瑠衣を家に連れ帰った。


紗奈に運べるわけがなく、必然と俺も招き入れられたのだ。




雨に濡れた瑠衣の体を拭いて、布団に寝かせた紗奈はまず、俺の胸ぐらを掴んで叫んだ



「あんた、何した!」
「……俺の、せいだ」



腕を掴んだだけだった。
早く行こうと、男が苦手とは知っていたけど
そこまでだとは思わなかったのだ。

「…」

あったこと全てを話し終えて
紗奈は大きくため息をついた


「…落ち着きなさい。あんたのせいだけど、私のせいでもあるから」


紗奈は真っ直ぐに俺を見つめ宥める

俺は…
取り乱していた、のだと思う。



きっと言葉が言葉になっていなかっただろうし


まず頭が真っ白で、ありえないほどに震えていた



瑠衣の“ごめんなさい”が頭から離れなくて。



あんなにも冷たい恐怖の視線を向けられたのは初めてだった

俺の全てを嫌って恐怖しているような目。



「……瑠衣は……」


俺の姿に
呆れたのか哀れんだのか、
深いため息をついた紗奈が
口を開いた時


隣で眠る瑠衣がぽつりと呟いた




「『生きてて、ごめんなさい』」




息が、止まるかと思った