「やっぱビンゴか。どうする橋本?私達が行っても逆撫でるだけでしょう」

とりあえず、3人で顔を見合わせて考える。

すると-
「何?原田さんどうしたんですか?」
章が通りがかった。


「・・・彼なら大丈夫じゃない?」
原田さんが章の肩をぐいっと掴む。

「ですね」
そう言うと、橋本もブンブンと首を縦に振っている。


「とりあえず、橋本君は警備室行ってきて。スガちゃん今日居たと思うから。
 あと瀬崎君、ナンパしてきて」

「スガちゃんって?てかナンパ、ですか?」
まるで豆鉄砲をくらった顔だ。

「スガちゃんは警備の人。そこに金髪の女の人居るよね?とりあえず名前聞いて。Chrisって名乗ったらアウト。
なるべく時間引き伸ばして」

「Christineさんですね」

私はとりあえず、非常階段を確認した。
「合図したらそこの非常階段におびき寄せてください。『特別に何か売る』とでも言って。
 多分うちの会社だと言うと食いつくと思います。
 橋本、スガさんとそこに警察呼んで待機。待機できたらワンコール鳴らして」

そう言うと、橋本はダッシュで裏口から出て行った。

「瀬崎さん、とりあえず彼女と話して時間稼いでください。
 準備できたらワンコール鳴らします。詳しい説明は後でしますから」

そう言って章を送り出した。