3年後、あの約束の続き

「あれは?」とそのうちの1人が呟く。

「あれの到着時間は?」
「あと30分もあれば・・・」
「それはまずいな」

まずいって何だ?
ごちゃごちゃと2人がわからない会話をしている。


するとその1人が、俺に近付いた。

「とりあえず、今日は帰りなさい」

「でも…」
「いいね、帰りなさい」
更に、俺の方を叩いて促す。


抵抗することもできた。「俺は彼女と婚約しているんだ!」そう言って突っぱねることもできただろう。


ただ-あの剣幕には圧倒され、逆らうことができなかった。
何事にも言い難い、あの圧力。
俺は何も逆らえなかった。


「タクシー代」と1万円を渡され、俺は半ば強引に返されてしまった。

明日、姉ちゃんと来よう。お見舞い品も沢山持ってこよう。
そう思いながら帰った。



でもこれが、俺たちの『一生の別れ』になってしまった。



翌日彼女は、病院から姿を消していた。

-跡形も無く、家族全員が消えてしまった。