3年後、あの約束の続き


そして俺はノルウェーに旅立った。


当たり前だけれど、日本人学校なんてない国だ。
インターに通うことになる。

英語の授業の成績は良かったし、日常会話ぐらいなら問題なくできる。
元々両親の会話は英語の方が多かったし、俺と姉ちゃんも元々は英語と日本語が混じっていた。
母親が出ていってから日本語が主になったが、父は忘れることが勿体無いとみっちり俺らに英語を教え込んでいた。

きっと父は、子供たちを海外に連れていくことになるかもしれない、と思っていたかも知れない。


英語能力には全く問題ないとされていた。
だけれどノルウェーに着くと、早速リスニングで躓いた。

現地の人は、そもそも日本人と声質すら違い、発音も違う。
聞いたこともない発音が、周りを飛び交う。
リスニングで正直、ヘトヘトになっていた。

ヘトヘトになりながらも、毎日普通の勉強に加え、英語・ノルウェー語・忘れないために日本語の勉強をする。
多分普通の中学生よりも、倍以上は勉強していたであろう。

そんなしんどい毎日で、唯一の楽しみが‐彼女からの手紙。

月に数回は彼女から手紙が届く。
何度も手紙を読み返しては、日本に居る彼女のことを思う。


彼女は今、笑えているだろうか。
泣いてはいないだろうか。

そんなことを思いながら、机に向かっていた。
彼女を思うことが、唯一の動力源だった。