まぁ正直、嫌なとこと繋がりがあるのは覚悟していたけれど。


「まぁ反対派に瀬崎たちのことが漏れてたら、瀬崎たちも狙われる可能性はある。知られないうちに短期決戦で行くしかないな」

食べる手が止まっている私に「遠慮なく食べな」と早苗お姉ちゃんは促す。
気が乗らなかったけれど、たまごサンドをもうひと口かじってみる。


「うまくいけば、嫌なスジも全部潰せる可能性がある。徹底的にやろう」

「頼もしいな志木君。珍しく」
早苗お姉ちゃんが呟くと、志木さんはくくくと笑った。

「離婚の依頼ばっかりだからね。少し楽しいよ。瀬崎からも初めて頼りにされたし」

「あーあ、志木君に弱味見せちゃったぁーやだなぁー」

早苗お姉ちゃんの嫌そうな顔とは対照的に、志木さんは笑っている。

「いいじゃないか、ライバルは最大の親友って言うしな」

そう言った志木さんの言葉に、ようやく「まーそうだね」と早苗お姉ちゃんは納得した笑顔を見せていた。