そして車を走らせ、章のマンションに到着した。
未だにこのマンションのゴージャスさには慣れない。

フカフカした廊下は、スーツケースを引きづらいことだけはよくわかった。


章の部屋の前に来た。
ガチャっと章が鍵を開けると‐扉が開くと同時に、私を強引に玄関へと引っ張りこむ。
そして玄関にスーツケースを置いたまま、私をお姫様だっこして運ぶ。

「何?!ちょっと?!?」
そんなことをしなくても歩ける。


「あのさ、そろそろ限界です」

「・・・何が?」



リビングを抜け、ベッドに私をドサッと下ろした。

「10年分、いいでしょ?」

ワンピースの裾を掴んで、一気に脱がしにかかってくる。

さすがに急すぎ!と抵抗しようとすると、章はぐっと抱き寄せる。


「えみ、愛してるよ」
囁きが、私の心拍数を上げる。
章は私を押し倒し、その勢いで一気に服を脱がされる。


「やっぱり、わがままで強引・・・」
そう言うとさっき言った通り、強引に口で塞がれてしまった。



1度塞ぐと、満足そうに章は私の中に入ってくる。

‐ココロも、カラダも、章の全部が入ってくる。


私は、ようやく手に入れた。


‐好きな人と触れ合える、1番の幸せを。