ガタン…ガタンゴトン…ガタンゴトン…

私の退屈な1日はこの音で始まる。
大学に行くため下りの電車に乗り込むと、座らずにドア付近の壁に寄りかかる。

何の為に通っているのか、
自分がこの先どうしたいのか、
何もわからなくて、考えることさえ面倒臭くなって、もうどうでもよくなって、窓の外の空虚な景色を眺めた。

地下鉄に変わるこの電車は、スッと暗闇の中に引きずり込まれた。
景色の代わりに映るのは、何もかも失くしたかのような顔をした自分。
希望なんてものどこかへ置いてきてしまった自分。
いつからだろう、こんなにも毎日がつまらなくなったのは。
いつからだろう、いろいろなものに予想がつくようになってしまったのは。
いつからだろう、どんな事にもときめかなくなったのは。

そんなことを考えながら朝から憂鬱になっていると、電車はいつの間にか次の駅についていた。
快速と連絡するため少しの間止まっていると隣に上りの電車がやってくる。

何気なく隣の電車に目をやると一人の男の子と目が合った。