ぱちっーーー
一瞬、目が合った気がした。
だけど、そんなことありえないから。
ただひたすらに拍手をする。
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片付けも終わり、HRも終わると、涙を流しながら帰っていく生徒達。
涙なんてかれるほど流したのに、やっぱりまだまだ出てくる。
鼻をすすりながら校門を出ると、ガサガサっと音がした。
気がつくと、先輩に引っ張られていた。
ーーとん、
先輩の胸の中にいるこの状況が、とても信じられない。
「ゆな、ゆな、ゆな。
…俺の話も聞いてよ。
確かに、罰ゲームやったけどね、俺、由奈のことめっちゃ好きやもん。
…逃げんとってよ。」
確かめるように抱きしめる先輩に、涙を擦りつけながら
「先輩のばか!
私辛かったんだからっ!
好きって言ってもらえなくて…悲しかったんだから…。」
「うん、分かってる。
大好きだよ、嘘じゃない、
ほんとに愛してる。」
嘘のない笑顔と言葉に、私も嘘のない言葉を返す。
「愛してます!私も!」
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