廊下に出された私はポカンと口を開けてぺたりと座り込む。




しばらくして夢の世界にいた私は現実世界へと意識が戻ってきた。





「それにしても懐かしい夢だったな…」



さっき見ていたのは、私が小学校四年生まで住んでいたおばあちゃん家の景色。


夢に出てきた男の子は私の初恋の子だ。
小さい頃はとっても仲が良くてずっと一緒に遊んでたっけ…



「今元気にしてるかなぁ〜。」


久々に夢に出てきた彼を思い出してぽつりと呟く。





私は両親が共働きだったために、ここに住む前までおばあちゃんの家に預けられていた。


小学校高学年になるのを機に、
両親と一緒に住むためこちらへ引っ越してきたのだけれど…



タイミングが春休みの期間中急に引っ越すことが決まったため、お別れを告げられなかった。


今でもそれは後悔してる。