いつもに増して眩しい朝だ、まるで太陽が元気を出せと言っているようだった。

「おはよう...」
......と、挨拶をしたが誰の返事もなかった。
弁当を作っている時間はないためさっさと準備をして家を出た。
「......」
やはり登校中でも人に会うことは無かった。
空には雲一つない...あるのは太陽と建物のみ...まるで世界で私1人になったような感覚だ

「昨日このシャーペン買ったんだ!可愛いでしょ!」
...とクラスの女子が話している。
1度もクラスの輪に入ったことのない私には人との関わり方など全く解らなかった。

その日の昼休みはいつもと違う、コンビニで買ったパンやおにぎりを食べていた
「あんたっていつも静かだよね…つまんな」
この言葉から私は少しずつ変わっていった
「なんか言えば?...言い返すことぐらいできんでしょ?」
解らない...そう、解らないのだ。決して怖いわけではなく、なんて話せばいいのか...どう会話すればいいのか…あ...う...と声を出すも聞き取れなかったらしい
「いつも静かでいればいいと思うなよ!」
怒られた…?なんで?...どうして?
人間怖い、何もしてないのに...と気づけば考え事ばかりするようになっていた。
今思えばその日は言葉の暴力...だったのかもしれない

この日の帰り道...よっ!...とまた彼が私に近づいてきた。もうココ最近...ほとんど、ストーカーじゃないかと疑った程だ。

「なーんか感じ変わったよな…お前」
そう...彼にも言われた...私はいつも普通に接しているはずだった。
「知らない」...どうしてだろう…彼の前では自然と声が出るのだ。
「そっか...」彼の方を見てみると...目線は空に向いている。
夜空には沢山の星、一つの月...まるで沢山の生徒と取り残された私みたいだった。

ふぇ...と涙が出そうになった。我慢したかった。人前で泣きたくなかった。それも...こんなストーカーみたいな人の前で...それに気づいたのか彼は...優しくてを頭に乗せ...なでるようにし...目線は空にあったが
「泣いてもいいんだよ」...と

こんな時に優しくしないでよ...ばか...