「え?!...いやいや、私には無理だよ!」

「それなら、私はどうなるの?」

「うっ...わかったよ、やる」

「そう来なくちゃ!ふふっ、準備しなきゃっ!」

「はぁ...」


鼻歌を歌いながら準備するしずく。

しずくの提案は、私が成功しなきゃ、なにもできないものだった。


私には少し、いや、普通に、責任重大過ぎた。




遡ること、二時間前。



しずくと初めて話して、友達になって…


そこまではよかったんだけど…


「ねえ!りおは好きな人、いたりするの?」

「えっ!?急に何で…」

「実はね…」


しずくの話によれば、しずくには大学生の彼氏がいて付き合っている。

しかし二日後にしずくの婚約者を決めるパーティーがあり、そこで婚約者が決まってしまうと言うことだった。

そこでしずくは、パーティーの日に彼氏を紹介したいと考えたらしい。
ただ、しずくは準備のため彼氏を連れてこられない。

だから私にって…

ちょっと無理があるんじゃ…

あったこともないのに…


今思ったけど、

しずくってお嬢様だったんだ…

というか、大学生の彼氏って…

婚約って…


なんか、すごい…