「…手は、尽くしたが…」 「・・・え」 「非常に…危険な状態だ。 後は、奇跡を信じるしか…」 何を 言ってるの? 奇跡? 何で? 「何ですか…?奇跡って…」 「・・・」 「何で・・・」 あたしは、呆然と立ち尽くした。 奇跡なんて あるわけない。 いつも あたし達だけが 辛い目に遭ってきたのだから。