先輩がいなくなったと同時に、新しいメンバーを迎えることになった。





ピッコロ担当のみゆちゃんと、フルート担当のあきちゃん。中学の頃からの後輩だ。





まだ仮入部ではあるが、はっきりと続ける意志を示してくれた後輩がいることに、私は安心した。






でも、そんな安心もつかの間…





部活の主体となった高2のメンバーの中では、夏のコンクールのどの部門に出場するか、度々議論が行われていた。





去年まで出場していたA部門か、
少人数での参加となる小編成部門か、
はたまたB部門か…





部員が多ければ、迷うことなくA部門を選べるのだが、その決断をするには、部員が少なすぎるのだ。





高3が4人、高2が17人。




A部員の最大人数が55人なのに対し、仮入部に来てくれている1年生が全員入部してくれると仮定しても、到底人数は及ばない。





吹奏楽は、音量や迫力、音の厚みに、数がダイレクトに影響する。





その事も考えると、今年もA部門で、とはならない可能性が高い。





小編成部門に出るとすると、定員は30人。





もし1年生が10人以上入ると…コンクールに出場できない人が出てくる。





そんなんするくらいやったらA部門の方がいい…数人だけメンバー落ちはきつい。