高校生2年生の春、私は走り慣れた道を自転車で駆け抜ける。





新学期早々、遅刻はなんとしてでも避けたいところ。
なのに、赤信号にひっかかった。





なんでこーゆーときにかぎって、と思いながら私はあがった息を整える。





心臓の音がうるさい。





でも原因は朝イチの自転車全力疾走だけじゃない。





…学校に着いたらすぐわかるであろうクラス発表だ。





仲良い人と一緒やったらえぇな。





そう祈りながら青信号に変わったのを確認して、ペダルに力をこめた。