お父様が大量に衣を仕立てたから、自分が出仕すると思ったみたい、あのお馬鹿は。
私は邸を離れることになるから、お父様は何人か、信頼出来る女房をお付に増やして下さったわ。連れていくのは、十人程だけれどね。心強いわよ。
さて、何故お姉様ではなく、私が行くか。
それは、体面上のこともあると思うわ。
既に、お姉様の母君が受領の娘だと言うのは、知れ渡ってしまった。だから、噂がたっていない私を出仕させることにしたのだわね。
それに、私はお姉様みたいに、生まれは卑しくないから。私のお母様は、没落した皇女であられた。降嫁して、相手が死んで、忘れられたのね。
私は邸を離れることになるから、お父様は何人か、信頼出来る女房をお付に増やして下さったわ。連れていくのは、十人程だけれどね。心強いわよ。
さて、何故お姉様ではなく、私が行くか。
それは、体面上のこともあると思うわ。
既に、お姉様の母君が受領の娘だと言うのは、知れ渡ってしまった。だから、噂がたっていない私を出仕させることにしたのだわね。
それに、私はお姉様みたいに、生まれは卑しくないから。私のお母様は、没落した皇女であられた。降嫁して、相手が死んで、忘れられたのね。


