翌年、九月。 私たちが住む試衛館では、新しい仲間を加えようとしていた。 名を、山南敬助と藤堂平助。両者とも北辰一刀流の使いである。江戸で一番の流派である北辰一刀流の者が試衛館の門を叩く。これは、勝太の人間性に惹かれたからであった。 平助と私と宗次郎は歳が近い。私が一番下で九、平助 十、宗次郎 十一、とまるで兄妹のような生活を送っていた。