嘘ごと、愛して。


ラーメンの後はゲームセンターに連れて行かれた。校則で禁止されているし、真面目な裕貴にゲームセンターは不良の行くところだときつく言われていたから尻込みしていた。

「ねぇ、さすがに制服でまずいよ」

「ここの店員、テキトーだから注意してこないから平気」

遊び慣れている正義は平然とクレーンゲームを始めていた。

妙に大きな音と、タバコの臭いに囲まれた閉鎖的な空間は居心地が悪い。


「帰ろうよ」

「んだよ、アンタも欲しいのあるんじゃないの?」

「別にないよ」

周囲の騒音に負けないように自然と声が大きくなる。

「じゃ、プリクラ撮ろうぜ」

「プリクラ?」

「俺も撮るのはめちゃくちゃ久しぶり!」


プリクラ、その単語に反応が遅れたが、
ああ、写真のことかと気付く。


突然正義に腕をとられて奥のプリクラコーナーへと連れて行かれる。
プリクラなんて、初体験だ。
言うまでもなく、撮るような友達はいなかった。


ぐいぐいとプリント機械の中に押し込まれ、お金を入れて慣れた手つきで画面をタッチする正義を見守る。

彼は強引だから、結局こっちが負けることは分かっているから黙る。


ゲームセンターが似合う、今時の男の子。
地味な私とは、遊び方も違うんだよね。


見えない境界線が、そこにある。
彼と私を隔てる壁が、存在しているんだ。