嘘ごと、愛して。


「愛します!」
答えと同時に抱きつく。


「正義のことが大好き」


背中に正義の腕が回り、きつく抱き締められる。
正義の香りにどきどきしながらも、村山志真として彼に触れられる幸せを噛みしめていた。


しばらくお互いの温もりを感じていると、
髪を撫でられる。


「それじゃぁ誓いのキスを」


「はい?」


驚いて顔を上げると、悪戯っ子のように楽しそうな表情をしていた。


「今日は手加減してやるから」

私の頰に触れる。

「はぁ?無理!……んっ、」



慌てて離れようとした瞬間、

正義の唇が私のソレに触れた。



ーー熱い。

息をする間もないくらい、
何度も、
角度を変えて口付けられる。


「もう逃さないよ」
そう正義が呟いた気がしたが、
次から次へと降ってくる口付けに、
頭がぼうっとして、
既に逃げられない状態だ。







私よりいつも数歩先を歩く真凛が羨ましかった。

けれどもう、妹を追い掛けることはしない。
こんな私を好きだと言ってくれる正義に、恥じない自分でいたいから、
私は、私の道を歩もう。



ーー正義と一緒の道であれば、

もうなにも怖くない。



【完】








こんな拙い物語に最後までお付き合い頂けた方がひとりでもいらっしゃいましたら大変嬉しいです。ありがとうございました。