嘘ごと、愛して。


速攻でプリントされた写真を半分、正義から受け取る。


「よく撮れてんじゃん」

「……」

「アンタの顔、強張りすぎ」


何パターンか写されたその一つに、
正義の唇が私の頰に触れた瞬間が撮れていた。


なにこれ。
場慣れしている正義にとってはノリでなんとなく撮った写真でも、私にとっては刺激的すぎる。


「正義、」

「ん?」

どうせ手渡しでは受け取らないだろうから、彼の薄手のセーターのポケットに千円札を入れた。


「ラーメン代とプリクラ代」

「いらねぇよ」

「ダメ、受け取って」

「…じゃ、遠慮なく。このお金でクレーンゲームさせてもらうわ」

まぁ返したお金を正義がどう使おうが、私は関係ない。


「どれがいい?」

「どれ?」

「お前ならどのクレーンゲームやる?」

「…あれ」

丸っこい白い犬のぬいぐるみを指す。
少し不細工な要素が混じって愛嬌のある顔をしたぬいぐるみである。