傘に入れてくれますか？

美雨は感情を表にすぐ出すタイプで起こりだしているし…。



実沙は興味がないと話に耳をとことん傾けないタイプだし…。



「それでね、しばらくその中を歩いてたの。そしたら…。」



優奈はそこで話を切って、机の中でスマホを操作するそぶりを見せる。



彩乃も美雨も美沙もなんだろうとヒソヒソと話し始めている。



優奈は気になるところで話を止めてあとはチャットアプリで送って来るような人間だ。



そのことを知っている彩乃も美雨も美沙もわくわくしながらスマホを握りしめてメッセージを待っている。



もちろん、あたしも…。



でも、あたしにメッセージが届いて来るのかはわからなくて少し不安もあるんだ。



あたしは実沙に嫌われているらしいので、実沙に慕っている優奈もグルになってあたしを省く可能性もあるし…。



――ピロリン



あたし以外の３人のスマホの音が同時になった。



やっぱりな…。