「それは全部、陸斗のため?陸斗に色を見せてあげるため?」
優月くんの言う通りだ。
あたしが今日、ここへ来た理由もすべては陸斗に色をもう一度見せてあげるためだ。
「そうです。陸斗に沢山の色を見せてあげたくて、目には見えなくても心には届くと思ってここへ来ました。」
正直に優月くんへ理由を告げる。
「そっか。俺もさ、陸斗がもっと色がわかるようになっていい絵が描けるようにと思って始めたんだ。」
優月くんは帰ろうとして持っていたカバンを下に置きその場に座ってあたしに話す。
「でも俺の演奏じゃ無理みたいだった。俺の演奏にはそのうち先輩たちが聴きに来てくれるようになってオレはピアノがやめられなくなったんだ。」
優月くんがピアノを弾く理由を知ってあたしはなにも言えない。
「でも、恵美ちゃんなら陸斗に色をあげることができると思うよ。ガンバレ。俺もできる範囲で手伝うから。恵美ちゃん陸斗のこと好きなんでしょ?その気持ちがあるならきっとできる。」
そう言って優月くんは教室を後にした。
「明日、朝7時30分にここに来い。スパルタでやるからな。」
教室を出た後の優月くんの苛ついたような声が廊下に響く。
優月くんの言う通りだ。
あたしが今日、ここへ来た理由もすべては陸斗に色をもう一度見せてあげるためだ。
「そうです。陸斗に沢山の色を見せてあげたくて、目には見えなくても心には届くと思ってここへ来ました。」
正直に優月くんへ理由を告げる。
「そっか。俺もさ、陸斗がもっと色がわかるようになっていい絵が描けるようにと思って始めたんだ。」
優月くんは帰ろうとして持っていたカバンを下に置きその場に座ってあたしに話す。
「でも俺の演奏じゃ無理みたいだった。俺の演奏にはそのうち先輩たちが聴きに来てくれるようになってオレはピアノがやめられなくなったんだ。」
優月くんがピアノを弾く理由を知ってあたしはなにも言えない。
「でも、恵美ちゃんなら陸斗に色をあげることができると思うよ。ガンバレ。俺もできる範囲で手伝うから。恵美ちゃん陸斗のこと好きなんでしょ?その気持ちがあるならきっとできる。」
そう言って優月くんは教室を後にした。
「明日、朝7時30分にここに来い。スパルタでやるからな。」
教室を出た後の優月くんの苛ついたような声が廊下に響く。



