傘に入れてくれますか?

もうすぐHRは始まってしまう。


そんなことはわかっている。


でもなんだろう。


けど、どうしても陸斗の用事が気になってしまう。


教室には陸斗の姿がないので、またどこかで悩んでいるのだと思いあたしは落ち着かない。


「メグミ…どうしたの。」


気が付いたらあたしの足は動き出していて、止まらなかった。


彩乃が少し動揺していたのはわかっているけれど、今は彩乃よりも授業よりも陸斗のことが気になるんだ。