オレンジ色の蝶の雨が降る中で一人の女の子が綺麗な涙を流す絵。
あのときは気づかなかったけれど、この絵の女の子は陸斗の中のあたしだ。
オレンジ色があることに、あたしの存在に、気づいてほしくてあたしは最後の望みをこの絵に託して陸斗に見せる。
「陸斗、見える?この絵、陸斗が描いたんだよ。」
陸斗は何が描かれているのかわからないのだろうか。目を凝らして絵を見ている。
「ごめん、何が描かれているかわからない。ていうか、こんな絵描いた記憶もない。」
そんな…。
あたしの希望はその言葉で砕け散った。
そうだよね…。陸斗、この絵の縁取りしてないんだもん。わかるわけないよ。
でも…
「おーっ、懐かしいな。これ、クレープ食べてる時の恵美じゃん。」
陸斗が過去の絵を見て笑っている。
しっかりと黄緑色の色鉛筆で縁どられているその絵。
あたしの色がなくなった陸斗の心にあたしの存在が残ってることが嬉しく感じる。
「また、食べようね。クレープ」
陸斗の中であたしが色づいて見えているうちにまた一緒にクレープが食べたい。
「じゃあ、今から行くか?」
陸斗の意外な言葉に驚く。
でも、誘ってくれてるんだから断るのは悪いよね?
「うん。今日は何を食べようかなぁ~。」
あのときは気づかなかったけれど、この絵の女の子は陸斗の中のあたしだ。
オレンジ色があることに、あたしの存在に、気づいてほしくてあたしは最後の望みをこの絵に託して陸斗に見せる。
「陸斗、見える?この絵、陸斗が描いたんだよ。」
陸斗は何が描かれているのかわからないのだろうか。目を凝らして絵を見ている。
「ごめん、何が描かれているかわからない。ていうか、こんな絵描いた記憶もない。」
そんな…。
あたしの希望はその言葉で砕け散った。
そうだよね…。陸斗、この絵の縁取りしてないんだもん。わかるわけないよ。
でも…
「おーっ、懐かしいな。これ、クレープ食べてる時の恵美じゃん。」
陸斗が過去の絵を見て笑っている。
しっかりと黄緑色の色鉛筆で縁どられているその絵。
あたしの色がなくなった陸斗の心にあたしの存在が残ってることが嬉しく感じる。
「また、食べようね。クレープ」
陸斗の中であたしが色づいて見えているうちにまた一緒にクレープが食べたい。
「じゃあ、今から行くか?」
陸斗の意外な言葉に驚く。
でも、誘ってくれてるんだから断るのは悪いよね?
「うん。今日は何を食べようかなぁ~。」



