白の色鉛筆なんて色がつかないし、何に使うのだろう。
「ちょっと、これ持っててくれ。すぐ戻るから。」
陸斗はそう言ってまた文房具屋に吸い込まれていってしまった。
白なんて本当に使わないはずだから陸斗は何色を買い忘れたんだろう。
どうしても気になって、陸斗には悪いと思ったけれどあたしは色鉛筆が入った袋の中を覗きこんだ。
うそ。なんで、どうして…
陸斗の買った色鉛筆の中にはあたしの色、オレンジ色だけがない。
陸斗、買い忘れたのは白じゃなくてオレンジだよ。あたしの色だよ。
そう言いたいのに、衝撃が大きすぎて言葉が出てこない。
もしかしたらと思い、あたしは捨てずに持っていた色鉛筆の缶の中を見た。
そこにはまだ使われていないオレンジ色の色鉛筆だけが残っている。
陸斗はある色が嫌いで使わないのではなくて、あたしの色オレンジ色の存在を忘れているんだ。
あたしはショックで色鉛筆の缶を膝の上に置いてその場に座り込んで泣き乱れた。
陸斗が戻ってくる前になんとかして涙を止めなくちゃ。
そう思っているのに涙はどんどん溢れてくる。
店の扉が開き、陸斗が出てくる。
「ちょっと、これ持っててくれ。すぐ戻るから。」
陸斗はそう言ってまた文房具屋に吸い込まれていってしまった。
白なんて本当に使わないはずだから陸斗は何色を買い忘れたんだろう。
どうしても気になって、陸斗には悪いと思ったけれどあたしは色鉛筆が入った袋の中を覗きこんだ。
うそ。なんで、どうして…
陸斗の買った色鉛筆の中にはあたしの色、オレンジ色だけがない。
陸斗、買い忘れたのは白じゃなくてオレンジだよ。あたしの色だよ。
そう言いたいのに、衝撃が大きすぎて言葉が出てこない。
もしかしたらと思い、あたしは捨てずに持っていた色鉛筆の缶の中を見た。
そこにはまだ使われていないオレンジ色の色鉛筆だけが残っている。
陸斗はある色が嫌いで使わないのではなくて、あたしの色オレンジ色の存在を忘れているんだ。
あたしはショックで色鉛筆の缶を膝の上に置いてその場に座り込んで泣き乱れた。
陸斗が戻ってくる前になんとかして涙を止めなくちゃ。
そう思っているのに涙はどんどん溢れてくる。
店の扉が開き、陸斗が出てくる。



