あたしは気まずくなって後ろにいた優奈の手を引っ張りその部屋に押し出した。



「こんにちは。恵美ちゃんの友達さん。名前は?」



彼の優しい笑顔に優奈は心を打たれたのか少しぎこちなく自己紹介をする。



「あさひと同じクラスの、片倉優奈です。」



「優奈ちゃんか…。可愛い名前だね。俺は秋梨優月です。よろしくね。」



優月くんの優しい笑顔にすっかりはまってしまった優奈は目をキラキラと光らせ美雨と彩乃にも入ってくるよう促す。



「早坂美雨です。アスメグがいつもお世話になってます。」



美雨は優奈とは違って男慣れしているのかいつもの可愛らしいアイドルスマイルを見せる。



優月くんは美雨のそんな姿にキュンとしたのか少し固まっていた。



「橋本綾乃です。今日はお邪魔させていただきます。」



彩乃もいつものように丁寧に優月くんへお辞儀をして入っていく。



あたしが連れてきた3人の美女に優月くんは困惑中。



優月くんの近くにいた二人の先輩は優月くんと同じ学年の子たちが集まっているからか、気まずそうに出て行ってしまう。



「いいなぁ、秋梨くんと同じ学年って。ウチも秋梨くんと同じ学年になりたかった。留年しちゃおうかな?」