彼等が居なくなり騒がしかった店内が静かになれば、奥で私達の事を笑いながら冷やかしていたバイト仲間がニヤニヤとした面持ちで表へと出て来る。


「遂にきたなー」だとか「こうなると思ってた」だとかを口々に告いできた。


なんだか私と宮野くんがいずれこうなるだろうという予想を皆は前々からしていたらしく、バイトが終わるまでの間、私はずっと冷やかされ続けていた。


皆に冷やかされるのも恥ずかしかったけど、宮野くんにされた今日の告白の内容を思い出してしまい、更に恥ずかしい気持ちになり顔が熱くなった。


私も彼もまだお互いの事を殆どと云っていいくらい知らないけれど、私は宮野くんとならいい友達から始められる気がする。


それ以上の関係にだって、今後の友達付き合い次第できっと変わってくるだろう。






君 の 姿 、 午 後 5 時 半







『天野です。こんばんは』

『こんばんは、天野さん!まじでメール着たから、俺、今ニヤけ止まんないです』



宮野くんが頬を綻ばせてメールを打っているところを想像して、私は小さく笑った。