「え、あの、…天野さ、ん…?」

「友達から、なら」

「い、いいんすか」

「は、い。まさかここまで想ってくれる、といえば何だか自惚れてるみたいだし調子に乗ってるみたいだけれど、好きだと云われるのは厭、じゃないから。……それに、」

「………」

「みや、のくん…とは、お友達になってみたいなあって思ったから」



彼は私が着用しているバイトの制服に"天野"という名札が付いているので私の苗字を知っている。


けれど私は彼の口から直接名前などを教えられていないのに、宮野くんの友達が呼んでいたからといって"宮野くん"と呼んだのはまずかったかな、と今更ながらに後悔した。