*小雪said*


電車にガタンゴトン揺られ。



さっきの出来事が恥ずかしくて雪村くんの顔もまともに見られない。




ゴトンッ。

わっ。



規則正しく動いてた電車が大きく揺れ雪村くんの肩に頭をゴツンっとぶつける。


んー、と精一杯背伸び。


...だめだ。



...吊り革、届かない。





それに気づいたのか「つかまってていーよ」と雪村くんは私に腕を差し出す。



い、いいのかな。




ドクンドクン。




また始まった、心臓発作。





私は雪村くんの腕にそっと自分の腕を絡めた。





気まずすぎる、なにか話さなきゃ。




「あ、今からどこ行くの?」



そう言えば行き先聞いてなかったなぁ。




「んー?水族館」


水族館かぁ何年ぶりだろ、小学生ぶりとか?






雪村くんをちらっと見上げる。



綺麗な横顔。




いいなあ、こんなに顔、整ってて。







じーっと見つめてるとバチっと視線が合って。


「なに見惚れてんの」


なっ、なっ、、




「み、見てない」




恥ずかしくて思わず目を逸らす。


顔見ただけで緊張するとかおかしすぎる...



そして電車は水族館のある最寄駅までたどり着いた。