「いや、連れいるんで...」
ニコッとごまかし笑い。
昔からこういうのは得意。
「いいじゃんー、お姉さんたちと遊ぼーよ」
しつこいなまじ...振り切って逃げようかなと思ってた時。
「あ、あの...」
小雪ちゃんが俺達のあいだに割って入った。
「何?なんか用?」
さっきの俺に対する態度と180度違う態度にさすがにびびる。
女って怖い。
「今っ、デート中、なんで」
肩がビクビクしてる小雪ちゃん。
この前のことがあったから怖いんだろう。
でも逃げ出さない。
俺の袖をきゅっと握ってる。
「てことで僕ら今からデートなんで」と小雪ちゃんの肩を抱くとその場から立ち去った。