でも。

「それに気づいてたよ、雪村くん私助けようとして立ち上がってくれたじゃん。」


雪村くん普段は耳に息ふきかけてくるし間違った答え教えて面白がってくるし。

可愛い顔して女癖悪いし。



でも。


さっきもそうだし、この前私が女の子達にいじめられてた時もそう。

キャラが大事だなんてあんなに言ってたくせに。


結局は助けてくれた。あん時息切らしてたの気づかないとでも思ってたのかな。

探し回ってくれたんだよね?


ホントは優しいことなんて知ってるよ。



「あんな石持ち上げて窓ガラス割るとかすごすぎ」


くすくす笑う雪村くん。


はっ。そういやあ私、人の家のガラス割ってきたんだ!通報される!!


どうしよう...


「ちょっと君たち」



眩しい自転車のライトに目が眩む。



そこには紺色の制帽に制服を着た一人の男の人が。


お、お巡りさん...冷や汗が出る。



やばい通報されたのか!

思ったより早かった...

私も警察行きか、、退学なるかな。