「じゃあ誰に持ってってもらおかな」
お願いします神様当たりませんように。
私はできるだけ下を向く。
何人かの女子がはいはい!って手を挙げてる。
ほっ。これで大丈夫。と顔を上げた瞬間。
「んー、じゃんけんめんどくさいしじゃあ席隣だし割りと家も近いし小雪ちゃんで!」
は?
「封筒に入れとくからね持ってってね、はい今日は終わり!」
委員長の挨拶の声。
うそでしょ、、あんなに手上げてた女子いたのに、、
じゃあじゃないよ...!!
「いーなああたしも海里くん家いきたぁーい」
そう、今日は何故か雪村くんは学校を休んでで。
どうせサボりに決まってる。
女の子とあんなことやこんなことしてるに決まってる。
だから私の代わりに行ってくれると有難い...
譲ろうと私が封筒を差し出そうとすると先生が入ってきて。
「何してんのあんたたちー下校時刻、過ぎちゃうわよ早く帰りなさい、あ、川瀬さんは雪村くん家、よろしくね」
はーいと言いながら散り散りに教室を出ていくみんな。
え。みんな、いいの?届けたいんじゃなかったの?

