相手の親も雪村くんのお父さんも。



「なんなんだ君は!」と叫んでて。



でももう後には引けない。




前に進むしかないんだ。



そして雪村くんの腕を引っ張って走ってる今に至っている。



疲れて足が止まる。




もうここまで来れば追ってこないよね。





やっぱり雪村くんは汗一つかいてない。



涼しい顔。



「雪村くん、」




頑張れ私。


やっと伝えられるんだよ。




この二文字のためにどんだけ遠回りしたんだろう。




どんだけ涙流したんだろう。