そうだったらどんなにいいことか。


「海里くん、荷物まとめて出ていったから心配だったけどこれからデートなら大丈夫ね」


え?雪村くん、出ていったの!?


「ちょっと、小雪?!」



浴衣の裾を踏まないよう気をつけながらも走り、私は雪村くんが使ってた部屋を開ける。


そこは空っぽで。



うそ、、



「小雪ー、時間に間に合わなくなるわよ」



雪村くん。。玄関に出て浴衣に合う下駄に足を入れる。



もちろん雪村くんの靴はなくて。



どこ、行っちゃったのかな。

行ってきまーすと小さく言うと私は家を出た。