20分も走ると目的地の場所に着いた。
「おー、車だとはやいな」
そこは見慣れた場所。
「電車だと歩いたりなんなりで1時間弱はかかるもんね」
本当に。
私も許可が出るなら車で登校したかった。
うんうん、と頷きながら先頭をきって私はエントランスに入る。
そう、ここは私の住むマンションだ。
マンションと言っても賃貸マンションだけど。
穂乃花も拓也も私も田舎から上京して東京の大学に通い一人暮らしをしている。
友達になってから2年経ち、外で遊び尽きた私たちは順番で家を解放することになった。
もう何周かしていて、今日は私の番。
大学から家までほぼ一本道で、いつもかなり遠回りしているんだなと感じた。
エレベーターに乗って5階まで上がり鞄から鍵を出す。
505のドアの前で立ち止まり鍵を回した。
「あ、俺と同じ部屋番号」
鍵の開く音と同時くらいに後ろから冬馬くんの声が聞こえてきた。
後ろを振り返ると目が合い、またもや体温上昇。
反らすに反らせなくて
「運命だね」
なんて臭い台詞を吐いてしまった。

