「あ、の。
ナギ君、私もう限界なんですけど」


「へえ。
なら、限界超えてみましょう」


その言葉の意味を理解する前に、唇が触れた。


ふわり、と暖かく。


「な、なに、なに今の⁉︎」


「黙って」


ふわり、ふわり、ふわり。


優しく、愛おしそうにナギ君が触れてくるから、もう抵抗するのは諦めた。


「先輩、僕、基本的に先輩のことしか考えてませんよ」


「なんでそんな恥ずかしいことを真顔で言えるの!」


「はは、照れてる。
リンゴみたいっていうとリンゴが可哀想なので、赤べこみたいです」


「赤べこと私に謝れ」


なんだか、これはこれで私達らしい。




ブラウニーより甘いもの。


それは、ナギ君のカメラの中にあった。








…*☆ 2月15日の告白 ☆*…

《終わり》