朝目覚めると 私は何故か泣いていて
窓から吹いてくる風が
そっと髪を撫でた。


眠気と気だるさの中から見えた朝の景色は
いつもと変わらず
だけど何処と無く暗く見えたのは
新学期が始まるからなのだろうか



桜色のワイシャツに袖を通し
紺色のセーターと校章の入ったブレザーを羽織る。

「朝ごはんはいいや」と独り言を漏らし

ドアを開けた。


春の匂いがした